イタグレ(イタリアングレーハウンド)の脚が骨折をしたら、動物病院で骨折箇所を固定するために手術でプレートを入れます。
プレートを入れて数日安静にしていれば、折れた骨は自然とくっつき、完治となります。
骨折が完治したら、今度はプレートを抜くための手術をするべきか?飼い主は検討する必要があります(動物病院によっては、検討の余地なく手術をすることもあります)。
では、このプレートは手術で抜くべきなのか?プレートを抜くメリット・デメリットを解説します。
骨折のプレートを手術で抜くメリット
骨折箇所のプレートを手術で抜くメリットは次の通り。
- 骨が丈夫になる(元に戻る)
- 金属アレルギーの心配がなくなる
骨が丈夫になる(元に戻る)
プレートを脚に残したままにすると、骨がプレートの支えに頼ってしまい、細く、弱くなってしまいます(骨が細く弱くなったとしても、プレートが支えてくれているので問題はありません)。
プレートを手術で抜くと支えがなくなるため、骨は丈夫になろうとし、太く強くなります。
金属アレルギーの心配がなくなる
プレートをイタグレの脚に残したままにすると、まれに「腫れる」などのアレルギー反応が出ます。アレルギー反応が出にくいプレートを使用しているはずですが、それでもアレルギーが出る子はいるそうです。
プレートを手術で抜いておけば、金属アレルギーの心配はなくなります。
骨折のプレートを手術で抜くデメリット
プレートを手術で抜くデメリットは次の通り。
- 費用が掛かる
- 再骨折の可能性がある
- イタグレの体に負担が掛かる
費用が掛かる
プレートを抜くためには、再度、手術を行います。骨折の具合にもよりますが、基本的に手術は2回に分けて行われます。
手術を2回に分ける理由は、再骨折を防ぐためです。骨が弱っている状態でプレートを一気に全部抜いてしまうと、また骨折してしまう可能性があるのです。
そんな事態を防ぐためにも、プレートは段階的に抜きます。当然、手術の回数が増えるため費用も余計に掛かります。
再骨折の可能性がある
プレートを手術で抜いてしまうと、また骨折してしまう可能性があります。特に、骨がくっついたばかりのころや、忘れかけたころに再骨折させてしまう飼い主さんが多いようです。
プレートを残しておけば、しっかりした支えがあるので、同じ個所を骨折するリスクは低くなります。
イタグレの体に負担が掛かる
プレートを抜くための手術は全身麻酔を使うため、イタグレの体に負担を掛けます。さらに、手術後は数日入院するので、精神的な負担も掛けてしまいます。
【結論】骨折のプレートは抜くべき?
骨折したイタグレの脚に埋めたプレートは、手術で抜くべきか?については、判断が難しいところです。
個人的には、プレートでアレルギー症状が出ないのなら、抜かなくても良いと考えます。実際、プレートを抜かないで(体に残したまま)一生を終える犬も多いようです。
幸い、プレートを抜く手術は早急にやるべきことではないため、飼い主には検討する時間が十分に用意されています。ご紹介したメリット・デメリットを参考に、ご自身の状況も踏まえてよく検討してみてください。
まとめ
骨折箇所を支えているプレートを手術で抜くと、支えがなくなるため、本来の元気で丈夫な骨に戻ろうとします。また、金属アレルギーの心配がなくなります。
ただし、プレートを手術で抜こうとすると、費用が余計に掛かったり、イタグレの体に負担を掛けてしまいます。手術直後などは再骨折のリスクも高いです。
個人的には抜かなくても良いと思いますが、手術をしてもらった動物病院の先生などともよく相談し、後悔のない判断をしましょう。
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