生後5~6カ月ごろのイタグレと言えば、ちょうど乳歯がポロポロと抜け始め、永久歯に生え変わる時期ですね。
この時期に気に掛けたいのが「乳歯遺残」。はじめて聞く飼い主の方も多いかと思いますが、実はこれ、放っておくとやっかいな病気なんです。
この記事では、乳歯遺残とは何か?乳歯遺残になると、どうなるのか?などについてご紹介します。
この記事で分かること
「乳歯遺残」とは?
「乳歯遺残(読み方:にゅうしいざん)」とは、乳歯と永久歯の生え代わりの時期が過ぎても、まだ乳歯が残っている状態のこと。
通常、イタグレの乳歯は生後6~7カ月ごろまでにはすべての乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。ところが、生後6~7カ月を過ぎても乳歯が残っていることがあります。これが、乳歯遺残です。
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乳歯遺残の危険性
乳歯遺残(乳歯が自然に抜けず残っている状態)のままにしておくと、永久歯が間違ったところに生え、歯並びが悪くなります。
歯並びが悪くなると、
- 汚れがたまりやすくなる
- 歯周病になりやすくなる
- 不正咬合(噛み合わせが悪い)により粘膜を傷つける
などの危険があります。
乳歯遺残になる原因
乳歯遺残は、乳歯から永久歯に生え変わるときに、乳歯の歯根がうまく吸収されないために起こります。これは、飼い主がどうこうして防げるようなものではありません。
乳歯遺残は特に小型犬に多い病気で、骨の成長に問題があると考えられているようですが、ハッキリとした原因はわかっていないようです。
乳歯遺残の検診と治療法
健診
イタグレが乳歯遺残であるか?は、抜けた乳歯の本数や歯並び、永久歯の本数を数えるなどである程度判断ができますが、確実なのは動物病院で歯科検診をしてもらうこと。
生後7カ月以降の永久歯が生え変わってからでは治療が難しくなるため、生後5~6カ月ごろの歯の生え代わりの時期に獣医さんに診てもらうと良いでしょう。
治療法
乳歯遺残であれば、乳歯を抜歯します。
生後6~7カ月ごろであればちょうど「避妊・去勢手術」を行う時期ですので、同日に抜歯をすれば全身麻酔が1度で済み、イタグレの負担も少なくて済みます。
まとめ
乳歯遺残とは、乳歯が自然に抜けず残っている状態のことです。
乳歯が残ったままだと、歯並びが悪くなり、汚れやすくなり、結果的に歯周病になりやすくなります。
イタグレの乳歯は生後6カ月ごろには永久歯に生え変わります。乳歯遺残は早期に発見・治療しておいた方が良いので、生後6カ月ごろに動物病院で歯科検診をしてもらうと良いでしょう。