イタグレ(イタリアングレーハウンド)がシッポを振っていると、多くの飼い主は「喜んでいる」と思うでしょう。
たしかに、犬がシッポを振る仕草は、喜びを表現していることもあります。しかし場合によっては、警戒心や緊張状態を表現していることもあるのです。
シッポの動きのよくある勘違い
冒頭でも触れた通り、イタグレがシッポを振る行為は、「うれしい」「楽しい」のほかに、緊張・警戒・困惑などを表現していることがあります。
このような勘違いをしていると、思わぬトラブルを生みます。
たとえば、
- 散歩中に見知らぬ人が近づき、「触っていいですか?」と聞いてくる
- イタグレがシッポを振る
- 飼い主は「シッポを振っているから喜んでいる」と油断する
- 実はイタグレが警戒していて、触ってきた人にガブっと噛みつく
などの危害を加えます。
イタグレの飼い主は、シッポの動きと心理状態をきちんと理解しておきましょう。
シッポの動きとイタグレのホントの気持ち
イタグレの主なシッポの動きは以下の通り。
それぞれの感情も解説します。
シッポが垂れ下がっている
リラックス状態。自然にまっすぐ立ち、シッポが足に付かない程度に垂れ下がっている状態は、落ち着いている証拠。
シッポが上がる
威嚇状態。シッポを高くピンと上げ、姿勢が真っすぐな状態は警戒しています。その場からあまり動かず、相手の動きを見ています。
シッポを上向きにして小刻みに振る
好意的な状態。やや高くシッポを上げて小刻みに振ることで、相手を「遊ぼう!」と誘っています。体全体の動きも活発になります。
シッポを上向きにしてゆっくり振る
緊張状態。シッポが上がったあとにゆっくり振るときは、「こっちに来るな」と合図している可能性があります。
シッポが逆立つ
攻撃のサイン。背中の毛も逆立ち、相手を正面から見ます。自信家のイタグレによく見られ、攻撃をする気満々。危険です。
シッポが水平になる
穏やかな気持ち。または、何かを探している状態。
シッポを下げてくねらせて振る
甘えや服従のサイン。ゆっくりと落ち着いて行動していて、穏やかな状態。
シッポを下げて小刻みに振る
警戒または困惑。動きがピタッと止まった状態で、シッポを下げて小刻みに振る場合、「嬉しいけど、どうしよう」と困っている可能性があります。
シッポを後ろ足に挟んでいる
恐怖心。きつく叱られているときや、嫌いな犬や人に遭遇したときによく見られます。「攻撃しないで」という服従のサインでもあります。
ほかの犬に対して、低姿勢になりシッポを後ろ足に挟んでいる場合は、威嚇をしています。
まとめ
犬はシッポを感情表現に使うことが多いので、イタグレの飼い主は、シッポの動きとそのときの心理状態をしっかり理解しておく必要があります。
もちろん、シッポの動きがすべてではないので、体全体の動きや声、そのときの状況など、総合的に見てイタグレの気持ちを察してあげると良いでしょう。
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